失敗から学ぶ ①:日付指定検索でモレが発生したケース
長年の特許調査実務経験の中で、「ヒヤリ」としたり、「やっちまった」という経験を何回かしながら、「2度と失敗はしない」との思いで特許調査の品質を高めてきました。恥ずかしくも、失敗事例を紹介しますので、同じ失敗を未然に防止してください。
調査テーマ
「携帯電話」に関する直近の動向を分析したい
そのため、直近の1年間(2019年以降)に発行された公報に限定する
調査アプローチ方法と問題点
以下の検索式で検索したところ、外国の携帯電話機メーカーの特許が漏れていた。
名称=携帯電話 × 公開日=20190101:20201231
日付指定検索の落とし穴の事例
公開日指定のみでは「公表公報の公報発行日である公表日」が含まれなくなり、結果的に国内公開特許公報のみしかヒットしなかった。
→公開日+公表日+公報発行日をそれぞれ指定する。
最近の検索システムでは、公開日指定を行うと、自動的に「公表日、公報発行日」がカバーされるが、厳密には項目名が異なることを理解しておく。
この失敗事例は、特殊な検索システムを使ってCD-ROM公報を検索したときに発生した事例であり、現在の主要な特許検索システムにおいては、「公開日」を指定すれば「公開日」と「公表日」と「登録実用新案公報の発行部」を自動的にまとめて検索が実施されます。従って、一般的な特許調査業務を行う際に気になる失敗ではありませんが、知識として知っていれば、何かの特殊な検索作業を実施する際に応用が利くことがあるかもしれません。
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