J-PlatPatの機能改善が行われました(2021年2月1日リリース)

特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の機能改善が行われ、2021年2月1日からリリースされました。特に、特許実務に関係しそうな部分は、以下の3点です。

  • 検索結果のCSV出力件数の上限が、100件から500件に増加しました。
  • 特許・実用新案分類照会(PMGS)において、一覧しやすい簡易表示版が追加されました。
  • RSS配信が全出願で利用できるようになります。

機能改善された、それぞれの概要について紹介します。

(1)検索結果のCSV出力件数の上限が、100件から500件に増加しました。

ちょっとした調査テーマであってもスクリーニングする対象の母集合の件数は数百件になると思いますし、統計分析する検索母集合も軽く数百件を超えてしまうので、500件まで出力が可能になったのはありがたいですね。
ちなみに、検索結果が501件以上の場合には、500件以下になるように、例えば、日付を区切って分割して出力した後に、手作業で結合させるといった対処が必要です。
なお、CSV形式で出力するには事前に利用申請が必要です。

(2)特許・実用新案分類検索(PMGS)において、一覧しやすい簡易表示版が追加されました。

特許・実用新案分類照会(PMGS)の中に「FI/ファセット簡易表示」「Fターム簡易表示」「IPC(最新版)簡易表示」のメニューが追加されました。

今までの分類表示は分類コードにリンクが設定されており、分類コードの内容を参照してから、その分類を検索に用いるときには、そのリンクをクリックすれば検索式に反映させることができました。したがって、J-PlatPatで検索を実施する時には便利な機能となります。
簡易表示の場合は、分類コードの内容をハイパーリンク無しで表示されますが、分類コードの内容のみを参照するだけであれば、画面表示される密度も高くなり見やすくなると思います。J-PlatPat以外のデータベースで検索を行い、PMGSでは分類内容の確認のみを行う場合には簡易表示の方が便利かもしれませんね。

Fターム簡易表示は昔からなじみ深いマトリクス表示形式のFタームコード表が表示され、全体を俯瞰しながら細分類の内容を確認できます。

(3)RSS配信が全出願で利用できるようになります。

今までは2019年6月以降に経過情報が更新された出願のみがRSS配信の対象となっていましたが、今後は全ての出願についてRSS配信が可能になりました。
審査経過の変化をウオッチングする時に便利になりました。

少しずつ機能が向上されてきて、今では、本格的な特許調査実務にも使えるレベルになってきました。無料で提供されているツールなので、気軽に、積極的に活用していきたいですね。